やんばるの森通信 No.31 平成16年11月20日
秋は、身近に咲くツワブキを鑑賞するのも楽しみです。
今年のテーマは「ヤッパリやんばる!」 第3回国頭村かかしまつり開催
11月20日、奥間保育園の園児たちの参加のもと、オープニングセレモニーが開か れました。国頭村内の家族や、職場、学校で製作されたユニークなかかしたち。 今年は、ワラやススキ、リュウキュウチク、流木など自然素材を活かしたかかしが 多く出品され、製作者たちの、やんばるらしいかかしへのこだわりを感じます。 また、会場には沖縄県内の小中校からヤンバルクイナ事故防止キャンペーンに応募 のあった標語も合わせて展示されています。12月5日にはかかしコンテストと標語の 表彰式があります。
親(ウフ)ヤンバル国頭産のかかし。ワッターが主役ヤイビーンド
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奥間ターブクで70体の国頭産かかしが展示されました。今年はかかしたちから皆
さんへのメッセージが添えられています。笑えたり、ほっとしたり、考えさせられ
たり、ぜひメッセージを受け取って下さい。
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国頭村ツーリズム協会のシンボルマークに名前がつきました。僕の名前は、KUTA(クータ)です。 久高というオジサンが国頭村の 村鳥「ヤンバルクイナ」から僕を 作ってくれました。 KUTA の名前は、Kunigami Tourism Asociaton Yanbaru の 頭文字だよ! |
森のカエル観察会 〜定例観察会〜(事前予約要)12月の森のなかで奇妙な鳴き声を耳にすることがありませんか。 その鳴き声の主は、繁殖期を迎えた森に棲むカエルたちです。 やんばるの森のカエルたちに会いにいきませんか。
※次回の観察会は2月に実施します。 |
人材育成講座だより
学習者が中心の参加型学習の広がり!
半年間という長期の講座では、題材の取り上げ方やその内容をはじめ、流れのあ るつながりが良い学習プログラムをつくる大切な条件となります。受講者の学びに 対する興味や意欲を引き出すことが求められるのはもちろんですが、ひとり一人の やる気や根気も必要です。10月、11月の講座では、地域を伝える技術としてのイン タープリテーション(解説活動)の実践学習に加え、広がりのある多彩な活動が展 開されました。
気温が下がり北風が強くなる1月上旬は、旧12月8日に行われる鬼餅(ムーチー) の行事にちなんでムーチービーサー(鬼餅寒さ)と言われますが、一足先に講座 では鬼餅づくりを体験。サンニン(月桃)の葉に包んで蒸した香りのよい餅を囲 みながら、家庭に伝わる鬼餅の味を紹介し合いました。中味や用いる葉の違い等、 地域による素材の多様さは、沖縄における自然の恵みの豊かさを表しているよう です。
村内東部地域(奥、楚洲、安田、安波)のフィールドワーク(現地調査)も 無事終了。自分たちの住んでいる所にどんなものがあるのか、地区の個性を把握 するために、地区に当たり前にあるモノやコトを探し出す「あるもの探し」の体 験でした。作業では、いかに自分が地元を知らなかったか、気づいていなかった かを思い知ることになるのですが、「こんなふうに自覚していないのは自分だけ ではないだろう・・・」と気づく皆さん。そして、調べることはわかることでもあり、 さらに調べなくてならない出発点にたったことを確かにしたようです。足元の当 たり前の素晴らしさにあらためて出会うプロセス(過程)では、先入観を押さえ ることが大切ですが、今後は地区の方々をより巻き込みながらの活動に展開して いくことが期待されます。このように、気づきとふりかえりを重視する方法は参 加型学習のだいじな要素です。
人材育成講座担当 大島順子
沖縄県エコツーリズム推進の動き
このコーナーでは、自然保護と観光振興の両立を目指す沖縄県と、国頭ツーリズ ムの実現を目指す国頭村ツーリズム協会の動きについて紹介していきます。今号で は、(仮称)沖縄県エコツーリズム協会設立への動きと、国頭村ツーリズム協会が 設立を呼びかけた(仮称)比地大滝連絡会について紹介します。
Q1 沖縄県エコツーリズム協会(仮称)にはどのような役割が期待されているのですか?
A1 県内で展開されているエコツーリズムを、県の認定基準に照らし合せて評価 し、適正とされるものを認定します。そして、認定を受けた事業者やそのプログラ ムを対外的にPRします。その他、内外への情報発信、認定を受けられなかった事業 者を含めての指導教育、行政との折衝・調整等など、地域ごとに設立されたエコツ ーリズム協会が加盟した「開かれた大きな窓」としての役割が考えられます。
Q2 なぜ沖縄県エコツーリズム協会を設立するのですか?
A2 「エコ」を頭につけた言葉が氾濫する中、観光業界においては自然豊かな場 所に訪れ、カヌー体験することが「エコツアー」であるというような一元的な解釈 や、幾通りのエコツーリズムの定義があっても良いとする見方がされていました。 しかしながら、それらを整理するべく、平成15年沖縄県では県が推進するエコツー リズムの定義をきちんと整理して公表し、県内のエコツーリズム推進の作業に取り 組み始めました。このことは、ひとつの事業を進めるにあたって、県民の正しい理 解のもとに軸を決めることが何よりも重要であるからに他なりません。つまり、沖 縄県が定義したエコツーリズム推進の取り組みを沖縄県内外に周知徹底させるため にも県レベルの機関の設立が必要になったということです。
国頭村ツーリズム協会顧問 久高将和
(仮称)比地大滝連絡会 12月6日設立へ!
現在比地大滝では、沢歩きによる苔の剥がれや表土の流出などの問題が発生 しています。連絡会では、比地大滝で案内業務をしている村内外の事業者、国頭 村、管理者、比地区民が参加して、比地大滝の持続可能な利活用を可能にするた めのルール作りや保全活動について協議し行動をおこすのが目的です。
馨おじさんの比地大滝だより 〜渡り鳥のシーズン〜
鳥達の渡りのシーズンがやってきた。夏鳥のサンコウチョウ(三光鳥)やアカ ショウビンは4月の初めに渡来して子育てをし、9月末には越冬のため、東南アジ アや温かい国へ旅立つ。9月半ばには、冬鳥の渡りの先陣をきるかのようにキセキ レイやアカハラダカが、10月初めにはサシバが渡来。それらの一部が我が琉球列 島で冬を越す。サシバは猛禽類のくせに渡来当初、カラスに追っかけられているの をよく目にする。
また、春、秋を問わず渡りのシーズン初めは建物のガラス戸や窓に体当たりする 事故が起こる。残念な事に命を落とすのもいれば、脳震盪だけでしばらくすると元 気に飛び立つのもいる。鳥には、ガラス窓に写る森や樹木も自然の森林に見える のだろう。
一昔前は、高い建物やガラス張りの戸や窓が少なく、そのような事故は記憶に無 い。人々の暮らしが豊かになり建物もガラス張りの高層ビルや家が建ち、春夏秋冬、 自然界の中で育み、生きて営みをしている渡りの鳥達にとっては、無用の長物であ ろう。窓にスクリーンを貼るなど、鳥達がぶつからない工夫をしたいものである。
11月キャンプ場周辺の森の地上近くでは、シロハラ(クワックレー)が樹木の下 の枯れ葉を足で掻き回し、餌を取っている。その姿はニワトリが地面を掻き回し、 餌を取る仕草に似ている。彼等は、朝鮮半島やロシア東部付近で繁殖し、関東から 琉球列島、台湾、東南アジアまで渡るようである。
来年3月頃まで、彼らのにぎやかな鳴き声やさえずりが一日中、聞こえるキャンプ 場である。
国頭村ツーリズム協会ガイド 大城馨
美ら海どぅしぐわー 〜国頭、海の生き物たち
今回は「群れ」のお話をしましょう。繁殖の為に群れるのは人も魚も同じこと。 多くの出会いの中からより良い遺伝子を残す為に吟味を重ね競い合い、傷付け傷付 くのですねぇ。。。(遠い目・・)
繁殖以外では日々の生活の中でメリットのある群れ作りをします。餌を捕るため に群れるもの、捕られないために群れるもの、なんだか矛盾しているように思えま すがガーラのようなアジ類、ロウニンアジやツムブリカンパチ、マグロなどは囲い 込み漁をします。一匹では効率の悪い漁も群れれば楽に餌にありつける訳ですね。
谷茶前節にもあるようにミジュンやスルルーといった小さなイワシ類も群れてい ます。小さな魚が群れるのは寄り集まって大きな生物に見せるためとか、集まって いれば少しくらい食べられても種として逃げ果せることができるためとか、説は色 々あってそれぞれに正しいと思いますが、ちょっと面白いのがドーナツ現象!
有名なのはゴンズイで、稚魚の頃は重なり合ったドジョウのように一つの玉にな って泳いでいます。玉のままあちらの餌場からこちらの餌場に忙しげに移動する様 が可笑しくてついつい手を伸ばしたくなりますが、背鰭と胸鰭に毒刺を持っていて 刺されたら大変!と尻込みする人も多くいます。
ところが、このゴンズイ玉のど真ん中にグーで手を突っ込んでみると・・「なん ということでしょう♪ゴンズイ達はドーナツのように手の周りで一定の距離を保っ て輪を作るではありませんか。(原注:これはクセになります)ミジュン(ミズン) もスルルー(キビナゴ)も同じ事をします。
捕食者がやって来るとその魚を取り囲んでしまいます。これによって捕食者は方 向感覚を失い、周りで激しく水音を立てながら泳ぎ回る小魚に圧倒され、アタック をかけるタイミングを逃しそそくさと逃げ出すしかありません。これは積極的な群 れの活用法で、先程の話の中の効率の悪い一例ですね。稀にダイバーなどが「お魚 さんに囲まれて一緒に遊んだの〜♪」と喜んでいることがありますが、たぶん幸せ な勘違いなのでしょう。。。。。残念!
海遊び・森遊び きじむなあ 服部美冬
クイナ旅便り 〜国頭村ツーリズム協会近況報告〜
10月16日、琉球大学与那フィールドで嘉手納町公民館講座の観察会が催され、 ツーリズム協会(山川、久高)でガイドを担当しました。大人、子供合わせて25名 が参加し秋のやんばるの森を楽しみました。アカマタやハナサキガエル、アカヒゲ の出現に喜び、大人たちは、「やっぱり良い所だね」「また来るからね」とひさし ぶりのやんばるにすっかりリラックスした様子でした。
10月18日総合学習の一環で佐手小学校の子供たちの訪問がありました。サンゴ、 砂浜、海と自分のテーマについて、子供ならではの視点から根本的な質問があり ました。今後のまとめが楽しみです。
11月16日、外部講師としてツーリズム協会が担当する辺土名高校環境科の授業 を、国頭村森林公園で行いました。当日は、自然の中にとけ込む様に配置した人 工物を見つける、「カモフラージュ」(ネイチャーゲーム)を通して、フィール ドワークで必要な観察する姿勢を学びました。数回に渡る挑戦の末、赤土の上に 置かれた10円玉に気づいた生徒は1人です。その後、少し鋭くなった彼らの目で 森林公園のフィールドワークを実施しました。
10月9日、昨年に続き村山望さんを講師に招き夜の鳴く虫観察会を実施、虫を見 る観察会とは違い、虫の鳴き声を楽しむ観察会です。マツムシにリュウキ ュウマツムシ、クチキコウロギ、タイワンクツワムシ、カネタタキ等色々な鳴き 虫に耳をかたむけました。やんばるでは1年中虫の鳴声を楽しむことが出来ます。
生き物図鑑 ヤーチューマーミ
やんばるの子ども達の遊びに「ヤーチューマーミ(直訳するとお灸をすえる豆) 」を使ったものがありました。ヤーチューマーミはマメ科のイルカンダと言う植 物のサヤに収まってます。森の林床部を探すとサヤごと、あるいはサヤから外れ たヤーチューマーミを見つけることが出来ます。
遊び方は、コンクリート等の壁などに擦って熱を溜め、相手の足や腕にくっ付け ます。そうすると、『あちっ』とビックリさせることができます(火傷はしません )。山や海で力いっぱい遊んでいたやんばるの子ども達の遊び方です。暗黙の了 解で、「ヤーチューマーミ」でやられたら、同じくヤーチューマーミでやり返す。 という決まり事があり、個人でやり過ぎると、周りの友だち全員に抑えられて、 制裁を喰らいました。皆さんも、少しだけ昔の遊びを思い出してみませんか?
国頭村ツーリズム協会ガイド 崎濱秀人
編集後記
時間が過ぎるのは早いですね。夏から秋にかけて毎週の様に台風の襲来を受け、 一息ついたかと思うともう師走です。年初に考えたことをやるならあとひと月、 もう一息がんばってみましょうかね!次号は年明けて1月20日の発行です。 みなさん今年もお世話になりました。良いお年をお迎え下さい。
Yuji
私たちが目指す国頭ツーリズムとは…
地域住民が主体となって、地域資源(自然環境や歴史、文化、人材など)を しっかりと次世代へ引き継ぎ、持続可能な地域社会づくりに貢献するものです。

