やんばるの森通信 No.33,34合併号 平成17年5月20日
梅雨の季節の風物詩イジュの花これから見頃を迎えます。
若夏の季節
新入生や新社会人の人たちもそろそろ新しい生活になれてきた頃ですね。 自然界でも野鳥をはじめ新しい幼い命が羽ばたきます。洗濯物が片づかない 梅雨のうっとうしい季節ですが、人間界、自然界ともみずみずしい季節でも あります。 海では、サンゴの産卵も始まりました。精子と卵子が詰まったカプセルの様な ものがサンゴから放出され、海面に到達すると受精が行われます。 産卵は、卵がより離れた場所まで運ばれるように、満月の頃を見計らって行わ れます。
5月22日、5月29日には村内各集落でアブシバレーが行われました。 今年の豊作を祈願し、また、その日までに生まれた子供たちの名前を読み上げ 披露し、健康に育っていくことをみんなで祈ります。 自然界、人間界ともにより良い未来のために幼い者を見守り育てる季節の様にも 感じます。
とは言え、雨が続くとやっぱりうっとうしいですねー。
ただ今子育て中
比地大滝遊歩道沿いでアカヒゲガ抱卵しているのを見つけました。 人の腰より少し高い、岩壁のくぼみをうまく利用して巣を作ったようです。 5月6日に雛が孵り、22日頃に巣立ちました。 まだ十分に飛ぶことが出来ない状態で、カラス等に狙われないか心配ですが、 幼鳥は、親の様な鮮やかなオレンジ色ではなく枯葉に近い色で保護色となって いるため見つかりにくいのです。
イベント情報
6月の定例観察会(要予約) |
7月の定例観察会(要予約) |
森林ツーリズム推進協議会からの便り
国頭村は古くから建築材や薪、木炭などを都市部へ供給してきました。 オジーたちにその頃の話を聞くと生き生きとした目で色んな楽しい話を聞かせて くれます。
用途や形態は変わりましたが、現在も生活の糧としての林業が存在し、 同時に最もやんばるらしい自然を残す国頭村。 森林ツーリズム推進協議会(国頭村役場、国頭村森林組合、国頭ツーリズム協会で 構成)では、林業体験や自然観察を通して「森林の多面的機能」や「人間活動と 森林の関わり」などを楽しく学ぶ森林環境教育の可能性について話し合いを重ねて います。
今回は、国頭村役場 経済課 宮城哲也さんから「国頭村森林公園」の今後の利活 用についてうかがってみました。
森林公園を足下から見つめ直す」
国頭村役場 経済課 宮城哲也
国頭村森林公園は昭和62年のオープンから現在に至るまで、村民のみならず 県民の憩いの場として親しまれて来ました。しかし近年の利用状況の推移を見 ると、平成13年度をピークに利用客は、減少傾向にあります。
この原因として考えられるのは、近隣地域における類似施設増加等の外部環境 の変化もありますが、主要因はやはり内部にあると思われます。
宿泊の場合は予約受付からチェックアウトまで、利用者の視点に立った更にきめ 細やかな気配り、サービスが必要でありますし、また日帰り客に対しても、誰にで も森林公園を散策し、新たな発見があり楽しめるようなセルフガイドシステム、自 己の安全管理を促すための案内なども不可欠でしょう。
また新設された天文台の有効活用、森林環境教育プログラムの積極的な受け入れ も重要なツールになると思われます。そして何よりも国頭村に住む私たち自身が森 林公園の持つ資源の素晴らしさを認識し、伝えて行くことが大事だと思います。
森林公園の利活用の促進を図るためには外部への情報発信や、誘客活動も重要で すがまずは、足下に山積みしている課題をひとつひとつクリアすることが、より良 い森林公園づくりに繋がると信じ、邁進する毎日です。
森林の機能について学ぶ
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森林公園で星空観察を楽しみませんか?
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沖縄のエコツーリズムの動き
この3月、エコツーリズムの先進地西表島においてシーカヤックによる遭難事故が 発生し、ガイドとゲストの親子の計3人が行方不明になったままでいる。 この件は事故発生の状況を聞くに付け嘆かわしく、未然に防げなかったことが何と も悔やまれる。遭難はニングヮチカジマァーイ真っ只中の発生である。海を仕事場 にしているウミンチュでさえ急変する海況を警戒し遠出を避ける時期である。 いまさら行方不明者のガイドに鞭打つわけには行かないが、プロとしては軽率の誹 りを拭えない。
自然は優しい顔をしていても常に牙をむく用意をしている。そしてそれは自然に 対して知識が乏しく軽んじるほど痛手を被るということを忘れてはならない。 「すべては、命あってのモノ種!」お客様をお迎えし、自然領域に踏み入るガイド はこのことを心に刻み行動すべきで、参加者の身の安全こそが楽しいアクティビティ よりも優先されるべきだということを常に意識しなければならない。
国頭ツーリズム協会 顧問 久高将和
森林の役割について宿泊学習(場所:国頭村森林公園)
去った、3月〜4月にかけて森林環境教育活動整備事業(沖縄県森林緑地課より 受託)を実施しました。対象は地元の子供たち2団体と都市部の子供たち2団体、 延べ4回の実施で、受け入れ側は国頭ツーリズム協会を事務局として、国頭村役場 経済課、国頭村森林組合、国頭ツーリズム協会の3者で森林公園を主なフィールド として実施しました。
1日目は謝敷海岸で海辺の動植物や漂着物を観察しました。海岸線には、森、人 の生活、海の中の様子、遠く離れた外国等、様々な場所からのメッセージが届けら れています。謝敷区の前田徳榮さんから、昔の謝敷の海や川、森の様子について話 があり、子供たちも熱心にメモをとっていました。
1日目の夜は、1人ぼっちで夜の森を体験し、樹上ハウスに宿泊しました。翌日 も朝早くからバードウォッチングやフィールドワークを体験、時にはネイチャーゲ ームを楽しんだりしながら、森林の役割や自然の仕組み、やんばるの動植物につい て学びました。
〜温暖化って何?どうしてそうなるの?〜
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〜活動風景〜
森林公園フィールドワーク
「あい!何かいる‥これ何か?」 |
まとめ作業
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夜のひとりぼっち体験で感じたことを話し合う
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発表「きんちょうするな〜」
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国頭児童クラブのみなさん
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金城みどりの少年団のみなさん
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むぎの子学園のみなさん
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辺土名小学校のみなさん
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馨おじさんの比地大滝だより 〜わか夏の頃〜
野山の樹木が新芽を吹き出す「うりずん」の季節を過ぎ「わか夏」(4月中旬 から6月中旬とされている)その言葉を書物などで見る限り全ての生き物の活動 が活発になる季節であるとされているが、本土の春や初夏のころとは差異があり、 時期や感覚的にもずれがあるとされ、「うりずん」や「わか夏」は、沖縄特有の 表現とされている。
その「わか夏」の頃は、梅雨と重なり、人間にとってうっとうしい時期でもある。 その時節、梅雨の合間をぬって野山の生き物たちが待っていたかの様に、それぞれ の営みを始めている様である。樹木は新芽から深い緑へとかわり、4月初旬、東南 アジアから飛来した全身真っ赤なアカショウビンや、静岡県の県鳥でサッカーJリ ーグのジュビロ磐田のシンボルマークにもなっているサンコウチョウ(月、日、 星=3つの光鳥)などが声高らかに囀り競い合っている。
又、この時期は小満(5月21日〜6月4日)と芒種(6月5日〜6月20日)となってい て、この1ヶ月間雨が多いことから、我々の先人達は「スーマン、ボースー」と 言っていた。この時期が終わる頃若夏は夏至(6月21日)となり、盛夏がやって来 る。 「わか夏」とは清々しいイメージだが現実はうっとうしい季節ではないだろうか。
比地大滝キャンプ場管理人 大城馨
美ら海どぅしぐわー 〜国頭、海の生き物たち
今年の冬は寒かったですねぇ〜
世の中では沖縄(南の島)=楽園という都合の良い錯覚が蔓延していますが、 水温が高くて死んだ珊瑚や水温が低くて死んだ熱帯魚、あるいは地震に津波等々、 本当の楽園ニライカナイはいずこ??
恋愛は人生における楽園期間とも言えますが、沖縄の魚達は本州よりも繁殖期 の長いものが多く、特にこれからの時期にはのべつまくなしあちらこちらで求愛 カップル達が観察できます。種類によってはグループで怪しげな行動を取ったり もします。
やんばるの森通信No.30でお話したホンソメワケベラは20m四方程度のテリトリー の各所に雌がクリーニングスティションを構え、雄はハーレム中の妻達の「店」 を巡回しながら求愛します。
人も魚もプロポーズの時はドキドキするものらしく、雄は体を震わせながら目当 ての雌を誘います。誘われれば悪い気もしない雌は恥らいながらも(・・・かどう かは知らないけど)体をS字に曲げてOKサインを出し、ハーレムを抜け出して沖 へとデートに出かけます。
卵が潮の流れに乗れる場所で、二匹は踊るようにルーピング(円を描くように回 転)しながら上昇して行きます。わずか10p程度の小魚が5m以上も! 文字通り、 天(海面?)にも昇るような心地なのでしょうねぇ。水面近くまで来ると二匹は素 早く精子と卵子を放出します。
ホンソメワケベラはクリーナーですから捕食者に襲われる危険が少ないので、 デートも気軽に楽しめるのかもしれません。デートを終えた雌はまた「店」に戻り、 雄は次の妻をデートに誘います。繁殖期間中は延々とこれが続く訳で、甲斐性と体 力が必要な雄にとってはハーレム=楽園とは言い切れないかもしれませんね。
海遊び・森遊び きじむなあ 服部美冬
クイナ旅便り 〜国頭村ツーリズム協会近況報告〜
5月のある日外国人の比地大滝入場者が、進入禁止となっている比地大滝の上に 登りケガをして動けない状況で、消防や軍の救急車両が駆けつけ、5時間近い時間 をかけて、ようやく救出する事故がありました。自然の中では、チョットした事故 でも命に関わったり、多くの人に迷惑をかける結果となります。 これからの季節十分に気をつけたいものです。
出かけてみませんか? 国頭村季節便り(6月〜7月)
- 梅雨時期のヤンバルの森はイジュの花がとてもきれいです。
- みんなの好きなホタルが飛び始めます。ツーリズム協会では、 ホタル観察会を予定しています。
- アカショウビン、サンコウチョウが渡ってきています。独特のさえ ずりを森の中で楽しみましょう
- アジサシが渡ってきます。沖縄は繁殖地となっています。 海岸線で車をとめて観察してみては。
- ホルストガエル、ナミエガエルの繁殖期です。森では彼らのユニーク な鳴き声が楽しめます。
国頭ツーリズム協会活動報告
活動日誌
- 全国縦断NGOフォーラムに会長がパネリストとして参加。 午後はツーリズム協会がワークショップを担当しました。(1/30)
- 辺土名高校環境科授業(2/1, 2/8, 2/15, 2/22, 3/15)
- 比地大滝連絡会(2/24)、清掃作業(4/11)
- エコツーリズムワーキンググループミーティング参加(1/25)
- 森林ツーリズム推進協議会(2/10, 2/18, 3/18, 4/7, 4/22, 5/19)
- 森林体験学習実施(1泊2日:国頭村森林公園)
国頭児童クラブ(3/20, 21)
金城みどりの少年団(3/30, 31)
むぎの子学園(4/2, 3)
辺土名小学校(4/23, 24) - 北部人材育成フォーラムに会長がパネリストとして参加しました。(3/27)
生き物図鑑 ハブにご用心
皆さ〜ん やんばるの森では、ヤマモモ等の食べて美味しい実も実っていま
す。鳥やその他の生き物たちも活発に行動していますね。そこで、これから森
を訪れる方々へこの時期気をつけなければいけない生き物を紹介します。その
生き物は、「ハブ(県内4種:ハブ、ヒメハブ、サキシマハブ、タイワンハブ
が確認されています)」です。
ハブは寒くなると「冬眠する!」などと言われていますが、実は気温が下がる
と活動が鈍るだけで、必要な活動はしています。そのハブは春先から活動が活
発になります。これからの時期に野鳥観察や美味しい実を取りに行く際は、
十分に気をつけて自分の歩く1メートル範囲は確認をしながら出かけて下さい
(長い物を見つけたらイタズラしないようにしましょうね〜!)。
国頭村ツーリズム協会ガイド 崎濱秀人
編集後記
第15回辺土名ハーリー大会に参加しました。上島チームの漕ぎ手として参加 し、2回目を漕ぎ終えた時には腕がパンパンになり、ビールの缶も持てないほど です。それでも、海をバックにみんなで飲むビールの味は格別でした。 来年は予選突破めざしてがんばろう!
Yuji
国頭村でくいないたび
私たちが目指す国頭ツーリズムとは…
地域住民が主体となって、地域資源(自然環境や歴史、文化、人材など)を しっかりと次世代へ引き継ぎ、持続可能な地域社会づくりに貢献するものです。

